
ウメハラ vs MenaRD
お世話様でございます。
金曜ブログ担当のせいたくです。
これは格ゲー史に残る“世紀の一戦”だ
格闘ゲーム界に、とんでもない一戦がやってきます。
ウメハラ vs MenaRD。
しかもルールは、通常の大会形式ではありません。
10先。
先に10勝した方が勝ち。
一発勝負ではなく、相手の癖を読み、対策を重ね、心を削り合いながら、最後にどちらが強いのかを決める形式です。

格ゲーをあまり知らない方からすると、
「ゲームの対戦でしょ?」
と思うかもしれません。
でも、これは違います。
これは、格闘ゲームという文化の歴史そのものがぶつかる試合です。
格闘ゲームは、日陰の熱狂から始まった

今でこそ、eスポーツという言葉は広く知られるようになりました。
大きな会場で大会が行われ、世界中に配信され、プロゲーマーがスポンサーを背負って戦う時代です。
でも、格闘ゲームの始まりはもっと泥臭いものでした。
薄暗いゲームセンター。
100円玉を入れて、隣に座った知らない誰かと対戦する。
勝てば席に残り、負ければ席を立つ。
そこに賞金も名声もありません。
あったのは、ただひとつ。
「こいつに勝ちたい」
という気持ちだけです。
当時、ゲームに本気になることは、今ほど堂々と語れるものではありませんでした。
「ゲームオタク」「遊んでばかり」
そんな目で見られることもあったと思います。
けれど、その日陰の中で、確かに本物の勝負が積み重ねられていました。
言葉は交わさない。
でも、間合い、癖、反応、読み合いで会話する。
その文化を、表舞台まで押し上げてきた象徴のひとりが、ウメハラです。
ウメハラという存在

ウメハラこと梅原大吾選手は、格闘ゲーム界では説明不要の存在です。
10代から頭角を現し、世界大会で結果を出し、日本人初のプロゲーマーとなり、今もなお現役で戦い続けている人物。
そして、ウメハラを語るうえで外せないのが、2004年の伝説。
EVO Moment 37。
体力がほぼ残っていない状態から、相手の連続攻撃をすべてさばき切り、そこから逆転する。
格闘ゲームを知らない人にまで届いた、eスポーツ史に残る名場面です。
ウメハラは、格闘ゲームを
“ただの遊び”から“観る勝負”へ変えてきた人
と言ってもいいと思います。
相手は現代最強クラス、MenaRD
一方のMenaRD選手は、現在のストリートファイター6シーンを代表するトッププレイヤーです。
EVO Japanを連覇し、世界の大舞台でも結果を残している、まさに現代格ゲー界の怪物。
つまり今回の試合は、
「昔すごかった人」と「今強い人」の対決ではありません。
ゲームセンター時代から格闘ゲームを背負ってきたウメハラ。
世界中が配信で見守る現代eスポーツの最前線にいるMenaRD。
これは、時代と時代のぶつかり合いです。
なぜ10先は特別なのか
10先とは、先に10勝した方が勝ちというルールです。
シンプルですが、格闘ゲームではとても重い形式です。
通常の大会なら、勢いで勝てることがあります。
相手が温まる前に押し切ることもあります。
用意していた作戦が一度刺されば、そのまま勝てることもあります。
でも10先は違います。
10勝するまで戦うということは、相手に何度も見られるということです。
最初は通った攻めが、途中から通らなくなる。
守りの癖、ジャンプのタイミング、ゲージの使い方、勝負どころの選択。
すべてが少しずつ相手に知られていきます。
だから10先は、ただの対戦ではありません。
相手を読み、対策し、対策されたうえで、さらに上回る勝負です。
読み合いが一周して、二周して、三周する。
その先に、ようやく勝敗が出る。
だからこそ10先は残酷で、だからこそ面白いのです。
ウメハラ対ときどが示した10先の重み
10先を語るうえで外せない試合があります。
2018年の獣道・弐 ウメハラ vs ときどです。
当時のときど選手は、世界最強クラスのプレイヤーでした。
前年にはEVOを制し、勢いも実績も十分。
「今のときどなら、ウメハラを超えるのではないか」
そう思った人も少なくなかったはずです。
しかし結果は、10-5でウメハラの勝利。
この試合でウメハラは、ただ勝ったのではありません。
ときどほどのトッププレイヤーを、10先という長期戦の中で飲み込んでいきました。
特に印象的だったのが、ガイルの立ち回りです。
一見、何もしていないように見える。
でも実際には、間合いを支配し、相手を動かし、次の選択肢を奪っている。
ボタンを押す前から、もう勝負が始まっている。
その怖さを見せつけた試合でした。
そして敗れたときど選手の涙も含めて、あの10先は多くの人の記憶に残りました。
短期決戦なら、負けても言い訳ができます。
「噛み合わなかった」
「流れが悪かった」
「たまたま作戦が刺さらなかった」
でも10先では、修正する時間があります。
考える時間があります。
立て直す時間があります。
それでも届かなかったとき、そこにははっきりとした差が残る。
それが10先です。
今回の一戦に重なるもの
だからこそ、今回のウメハラ vs MenaRDには、あのウメハラ対ときど戦と重なるものがあります。
ウメハラが、またしても10先という長期戦で相手を解析し、勝負師としての強さを見せるのか。
それともMenaRDが、現代スト6の圧力と完成度で、ウメハラの10先神話ごと飲み込むのか。
ここが最大の見どころです。
ウメハラ対ときどが示したのは、
ウメハラは、相手を一人に絞った長期戦でこそ恐ろしい
ということでした。
今回、その恐ろしさが、世界最強クラスのMenaRDにも通用するのか。
それが問われます。
これはゲームではなく、勝負の物語だ
ウメハラ vs MenaRD。

これは単なるイベントではありません。
ただのスト6の対戦でもありません。
ゲームセンターの日陰から始まった格闘ゲーム。
そこからプロ化し、配信され、世界中が観戦するeスポーツになった現在。
その歴史の中心にいたウメハラと、現代最強クラスのMenaRDが、10先でぶつかる。
こんな試合、熱くならない方が難しいです。
格ゲーを知っている人ほど震える一戦。
格ゲーを知らない人にも見てほしい一戦。
これは、ゲームの試合でありながら、
間違いなく勝負の物語です。
4月29日。
格闘ゲーム史に、またひとつ語り継がれる試合が生まれるかもしれません。
おしまい

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